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[メルマガ] DC導入企業では「継続教育」が重要なテーマに

(無署名記事)
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■確定拠出年金連絡会議(第4回)開催
 DC導入企業では「継続教育」が重要なテーマに
 厚生労働省では、確定拠出年金制度の導入企業を中心とした実態調査および
専門的な観点から意見交換を行うため「確定拠出年金連絡会議」を定期的(隔
月ペース)に開催しています。この会議のメンバーは、DC導入企業の担当者
等が中心ですが、商工会議所年金教育センター等の関係団体の代表者もオブザ
ーバーとして出席しています(座長 御手洗尚樹(株)日立製作所労務部長)。
 去る1月17日には第4回会議が開催されました。冒頭、厚生労働省の担当
官から、DC施行状況として2002年12月末の時点で企業型が233社に
達したこと、11月末時点での企業型加入者が27万4,000人に達したこ
とが明らかにされました。9月末時点では174社、18万8,000人であ
ったことを考えると、導入のピッチは進んでいるようです。
 この会議では、主にDC実施事業所の実施状況についてのレポートを中心に
議題が進められています。今回は(株)ジューテックと、日商岩井(株)から
報告が行われました。どちらも2002年4月に導入した企業であり、導入前
後の説明や質問などは一段落していることから、制度を導入して8カ月経過し
た中で、どのような課題を認識をしているか、ということに時間が費やされま
した。
 特に議論になったのは「加入者に対する今後の継続教育にどのように取り組
んでいくか」という点でした。制度が実際に進みはじめ、制度のしくみについ
ては、一応の理解が加入者間で得られた中で、課題となってきたのは投資教育
の深堀りだというのです。
 もちろん、制度導入時にも投資教育は行われるわけですが、どうしても導入
時には基礎的なものにとどまらざるをえません。また、従業員にとって資産運
用についての意識が芽生えるのは、実際に個人別の管理資産が自分のものとし
て認識されるようになってからなのです。
 とはいえ、一口にレベルアップした投資教育を行うにしても、商品の選定眼
やその評価の判断基準、自身の投資リスク許容度の把握、アセットアロケーシ
ョンの把握など、本当に自己責任のもとで資産運用を行っていくための課題は
いくつもあります。
 また、加入者によってはそこまでの投資教育を求めているのではなく、投資
アドバイスのサービス(有料)が提供されればよいのかもしれません。全員を
対象とするべきなのか、希望者のみを対象とするべきなのかも難しい検討課題
です。
 メンバーの1人は、「スタッフやメニューについて運営管理機関任せにする
のではなく、導入企業自身が主体的に取り組み、投資教育のプロフェッショナ
ルを活用することが必要ではないか」と発言し、メンバーの賛同を得ていまし
た。あるメンバーは「事業主がどこまで取り組むべきか判断がしにくいので、
継続教育についてのガイドラインを厚生労働省側でも検討してほしい」と要望
を述べていました。
 費用負担、あるいは投資教育のメニュー決定など、実際にあたっては課題も
たくさんあります。しかし、官庁と導入企業の現場の間でこうした議論や問題
提起があって、それらをクリアする取り組みも進むことになると思われます。
今後も確定拠出年金連絡会議の内容には注目したいところです。
     ■
 確定拠出年金連絡会議は、事前に申し込みをすることで誰でも自由に傍聴で
きるようになっており、また来場者には当日の会議資料も配付されます。今回
は、運営管理機関の担当者や専門家などが100名以上来場していました。
 次回は3月の開催を予定しているそうです。事前の申し込みは、厚生労働省
のホームページ(新着情報か下記アドレス)で告知されるので関心のある方は
是非参加してみてはいかがでしょうか。
 なお、当日配布された資料については、厚生労働省のホームページからダウ
ンロードして入手することもできます。議事録については、前回の会議のもの
を、次回の会議の際に資料として配付されるので実際の議論の内容も知ること
ができるようになっています。
 [厚生労働省関係審議会議事録等 その他(検討会、研究会等)]
   → http://www.mhlw.go.jp/shingi/other.html#nenkin

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