[メルマガ]  DCスタート5年を迎える節目の年

(無署名記事)
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 DCスタート5年を迎える節目の年
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 景気の回復基調と合わせた国内株式の大幅な上昇と円安に支えられた外貨建
て資産運用の好調により、確定給付型の企業年金運用は、過去にない高い実績
をあげているようです。新聞報道などでは、20%前後に達している可能性もあ
る様子です。DC加入者一人ひとりの運用実態は明らかではありませんが、会
社の定めた想定利回りを超える運用実績が得られていることを願うばかりです。
 さて、2006年度は、2001年10月1日にDC法が施行されてから満5年を迎え
る節目の年です。今年度中に、DCは加入者数200万人、資産規模2兆円を超え
ることは、ほぼ間違いない情勢です。DCは、規模として見れば、中退共に比
肩する退職給付制度に成長したことになります(06年2月末の現況では共済者
数277万人、資産約3.37兆円)。
 「確定拠出」という、これまでにはないまったく新しい制度が発足したこと
を考えると、5年間で着実に普及が進んだといえるでしょう。大企業のみなら
ず、むしろ多くの中小企業で利用されたことからも、名実ともに新たな企業年
金制度の選択肢のひとつとなったといえます。
 一方で、DC制度の普及が当初の予想より遅れていると指摘する声もまだ残
っています。その対応として、法制度の見直しを求める声も少なくありません。
マッチング拠出や中途脱退時の受取要件の緩和等の制度改正をはじめ、企業の
受託者責任の明確化を求める動きなど、その要望は多岐に及びます。まだまだ
発展途上の制度ですから、こうした議論を積み重ね、改正の要望をしていくこ
とが欠かせません。
 DC法では、施行5年をメドに必要に応じて法律の見直しを行うこととされ
ています(確定拠出年金法附則第4条)。2002年4月から施行された確定給付
企業年金法も、来年春には施行5年を迎え、同様に見直しのタイミングを迎え
ることになります。今年度は、こうした企業年金制度の法律改正に向けた機運
が高まる年度になるでしょう。企業年金の担当者やDCプランナー等の実務家
は、加入者やクライアントへ正確な情報を提供できるように備えておきたいも
のです。
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<参考>
厚生労働省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/nenkin/nenkin/kyoshutsu/sekou.html
中退共ホームページ

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