[メルマガ]  DC加入者100万人突破のインパクト

(無署名記事)
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 DC加入者100万人突破のインパクト
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 確定拠出年金(DC)の加入者総数が初めて100万人を超えたことが先日日経
新聞の一面でも報道されました。厚生労働省が定期的にリリースしている「確
定拠出年金の施行状況について」において、6月末の速報値として、企業型D
C加入者96万8,000人、個人型DC3万6,000万人という数値が示されたことを受
けてのものです。
 DCも2001年10月の制度導入から3年弱が経過し、とうとう加入者数100万人
の大台に達したというわけです。導入当初は運営管理機関の登録および企業型
DC規約の審査等で数カ月を要したことを考えると、実質2年半での100万人突
破とも言えます。
 加入者数の伸びは導入から順調な推移を示しています。最初の1年間(2002
年9月末)こそ、加入者数は約20万人程度でしかありませんでしたが、翌年
(2003年9月末)では加入者数は約55万人にまで成長しました。2倍以上の大
きな伸びです。今年の9月末、つまり制度導入から3周年での加入者数が企業
型、個人型合わせて110万人前後になるのはほぼ間違いなく、ほぼ倍々のペース
で加入者が増えている勢いです。
 仮にDCが来年もこのペースで普及し続けたとしたら来年の秋には200万人を
超えることになります。これは、中小企業に広く普及している退職給付制度で
ある中小企業退職金共済(約266万人)と肩を並べる規模です。DC制度が名実
ともに日本の退職給付制度のひとつに成長しつつあることがよくわかります。
 最近では、DC制度の導入が4月1日と10月1日に集中する傾向が指摘され
ています。企業の多くはDC導入に合わせて退職金規程の改正を行いますので、
事業年度に合わせて適用することが多いのがその原因です。特に年度初めであ
ることが多い4月1日導入のケースが激増しており、来年度の春にはまた多く
の加入者が増えることになるのではないでしょうか。
 DCマーケットの裾野が着実に広がりつつある今、100万人突破は運営管理機
関や運用商品提供機関もコンサルティングに携わる方々にとっても、DCの健
全な発展・普及のために改めて襟を正す機会となるのではないでしょうか。

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