フィデリティ退職・投資教育研究所所長野尻哲史氏に、企業年金連合会発行「月刊企業年金」2012年6月号にて、拙著「お金の知恵は45歳までに身につけなさい」の書評をいただきました。

関係者のご理解を受け、HPに転載をさせていただきます。

120601moneywisdom_bookreview.pdf

「婚活」時代、の書籍はおもしろい。
なのに、テレビや雑誌が扱うと実にあやしい。
女性目線、煽り、高望み(非現実的なまでの)のおかげだ。

女性にお願いしたいのは、相手に過度に依存した結婚などうまくいくはずがないということ。
共働きを続ける前提なら、相手はずいぶん早くみつかると思う。
(男性も、結婚退職は認めてはいけないのだ。これはFP的にいっても重要なポイントである)

あと、「草食系男子を私たち女性が捕まえてあげなくちゃ」みたいなのは正直男性的に怖い。
なぜなら、がっつく男性が女性に嫌われるのと同じ構図だから。だからうまくいかないのだろう。

逆に応援したいのは、男運がなくて男をあきらめている草食系女性か。
ろくでもない男より、普通の男のほうが絶対数は多いので、あきらめずにがんばってほしい。
草食系男性は、草食系女性のほうが絶対好みのはずだから。
(FP的にはシングル女性の家計は厳しいので、男性のパートナーはみつけておくべきだと思う)

(備考)
ここでいう草食系、肉食系はパートナーを自ら探しにいく捕食(ハンティング)活動をするか、どうかで区別している。

初出: 2009/04/13
「婚活」に男性FPとして言ってみたいこと

いつでも、詐欺や悪質なマルチ商法は絶えない。
人に欲望のある限り、騙す人もなくならないということだろう。

そうしたネタに当たって「もしかして、これ、チャンス?」
と舞い上がったときは、たった2つのことだけを実践してほしい。

 1)元本保証と高利回りを同時に言うものは信じない
 2)どんなに信じても全額預けない

これだけで、たいていの詐欺から資産の全損は免れる。
悪質なマルチであっても、分散投資(資産の一部分だけを預ける)
しておけばいいのだ。

初出: 2009/02/23
円天や自称相場師にダマされない単純な方法

2009年の頭に、今年の投資スタンスはどうあるべきか考えてみた。
キーワードは以下のとおり。
  1 レバレッジしない
  2 信用取引はしない
  3 インデックスを買う
  4 投資はやめない(売らない)
  5 できるだけ追加資金を入れる
  6 投資比率を決めて、守る

しょせん、相場なんか読めないと割り切って、その上で次善の策を練るほうが資産運用はいいと思っている(大多数にとって)。そもそも、資産運用に人生の多くの時間を割くのはあまりにももったいない。
そうなると、レバレッジなし、インデックス買い、継続購入になると思うのだが。
オチとしては、これって2009年だけでなく普遍的に使えそうなことか。

初出: 2009/01/15掲載
2009年モデルの資産運用方法はこれだ!

さわかみ投信の澤上氏がよく、相場が下がったときにニコニコして買う、みたいなことを発言する。
投信会社の社長(自社の投信が売れると儲かる構図がある)にこういうコメントをもらいにいくのはどうかなと思うが、基本的に賛成である。

若い人間は、長い人生があって、景気が上がったり下がったりするのを見る時間がある。であれば、下がっているとき、投資をあきらめてはいけない。
下がったときには「すでに保有している分が含み損を抱えていても」「新しい資金で投資を続ける」ことが大切だ。

ただ、こればかりは経験が必要なので、今買う勇気がでない人はその事実をきちんとかみしめておきたい。
(余談だが、自分は前回日経平均が8000円のときは投資余力も低かったこともあり、また恐怖に克てず、「喜んで買う」ことはできなかった。しかし、今はできる。その差はやはり経験なのだろうと思う)。

初出 2008/10/15
下がれば損しても喜んで買う投資家になる!

資産運用の目的はお金を増やす(資産の価値を向上させる)ことにある。
パフォーマンスは悪いが、社会に貢献する企業に投資する、と断言するような投資を一般個人がする必要はないと思う。
(逆に、社会貢献に資する企業のパフォーマンスは他の企業を必ず上回ります、というのは約束できないはずなので、疑わしいセールストークである)

投資と社会貢献をミックスさせることは富裕層になってからやればいいし、純粋に社会貢献なら寄付をすればいい。
社会に不利益を与える企業については、投資ではなく法律の改正や社会的制裁(非購買は個人が取りうる手法として投資より効果的だ)でプレッシャーを与えていけばいい。

個人的な話だが、私は自分の稼ぎの1%を目安に毎年寄付をしている。
その代わり、投資に社会貢献は持ち込まない。
「金銭教育」というと、どうもお金をきれいに使うことを教えたがる傾向があるが、そういう混同は好ましくないと思う。

初出 2008/09/15
私の資産運用で社会貢献する必要はない!?

自分がオタクであるせいもあって、
オタクのマネープランということを時々考える。

オタクにとって、買い物ということは重要である。
他人からはムダと思われても自分の欲しいモノを買うことが
オタクの矜持なのだ。

ところが、現役時代、ひたすらに消費を続けては
オタクの人生は定年の瞬間に終わりを迎える。
年金だけでは買い物の予算が出ないだろうから。

オタクは生涯一個のオタクとして生き続けるために
今あえてお金の一部を残して貯めておかなければいけないのだ。

それがオトナオタクのたしなみ、である。

初出
2008/04/23 「オタクとしての死」を避けるマネープラン
2008/05/13 2倍買い物ができる?オトナオタクの節約術

将来のことは分からない。
自分の人生も未確定要素はたくさんあるし、
株価も経済も将来のことは本当のところ分からない。

でも分からないからといってライフプランを立てないとか
分からないからリスクを取らないのはまた違う話だ。

子どもができたから、家を買いたくなったから、ようやくライフプランを立てるのでは遅すぎるし、
将来が分からないから運用をまったくしないのももったいない話だ。

分からないからこそ、計画が重要で、
分からないからこそ、計画は柔軟に見直す必要がある。

(初出)
ライフプランについて
 2007.12.30掲載 将来の事は分からない!だから計画を考える

ダイヤモンド社発行、「投資信託の罠」にちょこっと出ていることに読んでいて気がつきました。
週刊ダイヤモンドの取材を受けてコメントしたものがそのまま利用されているようです。
ちなみに発言の趣旨ですが、記事では要約されているので、以下に改めて整理しておきます。
(※確定拠出年金=日本版401k=DC)
 
 
 
 
 
 
 ・DCファンドでは低廉な信託報酬設定が多い
  個人投資家としてはDCを利用しない手はない
 ・たとえば日本株パッシブでは0.20%前後のものが多い
  銀行窓販の同種ファンドでは0.60%前後であるから
  かなり割安といえる
  (パッシブファンドのパフォーマンスが0.40%も乖離
   することは少なく、結果としてDCファンドのほうが
   よい成績となる可能性が高い)
 ・また、DC内の投資信託は販売手数料無料、
  解約手数料や信託財産留保額無料のものが多い
  これも手取りを増やす要素として無視できない
 ・さらにDC内の運用では運用益の一切が非課税であり
  税制上もその優位性ははっきりしている

ついつい金融機関(特に銀行)職員と話をすると、信用もおけて、中立公正な人のように見えてしまう。しかし金融機関と対峙するとき「この人は私のためだけに考えて提案してくれている」と思うのは愚かである。
金融機関とて、民間企業のひとつであり、多くの従業員や株主を抱えている。従業員には給料を払うし、株主には配当を払わなければならず、そのために売り上げを稼がなければならない。
どこから売り上げを稼ぐかといえば、取引相手から稼ぐわけで、あなたも「客」のひとりである。

預貯金、住宅ローン、クレジットカード、投資信託、株式……。それぞれどのような局面で手数料を稼がれているか(あるいは抜かれているか)を「知恵」を凝らして見る目が必要だ。
預貯金であれば、元本+利息を保証する裏で、貸出金利との差分が抜かれている。
住宅ローンであれば、条件にもよるが借り入れ額の50%以上を金利として支払うこともある。
投資信託であれば、販売手数料・信託報酬などが金融機関の取り分、個別株式であれば、売買手数料が金融機関の取り分になる……などなど。

逆にいえば儲けを見つける目があれば、逆に彼らの儲けを減らして自分の利益を増やす方法も考えられる。たとえば、投資信託や株式で不要な売買を減らすだけで、我々の利益は増大する。
まさに「金融の知恵」である。

(初出)
2006年4月20日掲載「カモにされる客!賢い客?~銀行・預金編
2006年4月26日掲載「カモにされる客!賢い客?~投資信託編
2006年4月30日掲載「カモにされる客!賢い客?~消費者金融編
2006年5月15日掲載「カモにされる客!賢い客?~住宅ローン編
2006年5月29日掲載「カモにされる客!賢い客?~ネットトレード